【PS4】『HEAVY RAIN -心の軋むとき-』レビュー ~ド級の没入!俺が死ぬ!~

【PS4】『HEAVY RAIN -心の軋むとき-』レビュー ~ド級の没入!俺が死ぬ!~

ショーーン!!!!!

Playstation Plusにて、4月のフリープレイとして配信された『HEAVY RAIN -心の軋むとき-』。
このゲーム非常にお気に入りで、いい機会なんでレビューさせてもらったぜ!

【クリア時間】20時間ぐらい(1周のみ)
※マルチエンド物で1周しかしていないのに「お気に入り」などと書いている理由も後述します。ネタバレは無いです。

バンドメンバー紹介

このゲーム、まずざっくりどんなゲームかを説明すると、ジャンルはいわゆる「バタフライ・エフェクト」。
プレイヤーの様々な行動が未来に影響し、「おいおい一体どうなっちゃうの!?」を楽しむゲームです。

主人公は4人。イカれたメンバーを紹介するぜ!
イーサン
「どこにでもいる普通のお父さん(よく記憶がトぶ)」
ノーマン・ジェイデン
「ひみつ道具を装備したFBIのサイバー刑事」

「喘息持ちのボロボロおじさん探偵」

「お色気要素を一手に担わされている肉体派ジャーナリストおばさん」
以上だ!

プレイヤーはこの4人をチャプター毎に操作し、とある事件を解決に導いていきます。
最初は4人バラバラに行動していますが、ある段階で4人の運命は交錯し、そして……

というゲームなんですが、面白いのが主人公は選択を誤ると「途中であっさり死んでしまう」ということ。死んだキャラクターのパートは以後シレッとスキップされ、もう登場しません。それでもそこでゲームオーバーではなく物語は進行していき、プレイヤーごとの結末に向かっていくわけです。

QTEマシマシ

様々な行動で都度都度QTEが要求される
様々な行動で都度都度QTEが要求される

昨今「バタフライ・エフェクト」は立派に1つのジャンルとして確立された感があり、上述した内容に限って言うならば、「よくあるアドベンチャーゲーム」の範疇に収まってしまうでしょう。

『HEAVY RAIN -心の軋むとき-』において、最大の賛否両論ポイントかつ際立つ特異性となっているのが、その操作性。ほぼすべての行動が、QTEを通して行われるようになっています。

QTEとは?
ゲーム内で画面に表示された特定のボタン・キーを入力をするイベントの一種。連打、コマンド入力、レバガチャ、タイミングが求められるものなど、形式は様々である。主にカットシーンやムービーの間で使用されることが多い。

出典:QTEとは – ニコニコ大百科

例えばタバコを吸うのにも「取り出して」「火を付けて」「吸う」の動作を複数ボタンのQTEで実行する必要があります。この操作体系が、合わない人にはとことん合わない。勧めてプレイしてくれた友人曰く、「めんどくさくて20分でやめた」と……

待ってくれ!!!

このQTEこそ、このゲームを唯一無二のインタラクティブコンテンツたらしめる最大の要素だと言わせてください。

例えばですよ。あなたが現実世界でナイフを渡されて「左手小指を詰めなければお前の大切な人間の命はない」と言われたとします。

包丁

その時あなたはどうしますか?

「○ボタン」で「指を切り落とし」、もしくは「×ボタン」で「ナイフを投げ捨て相手をぶん殴り」ますか?その二択ですか?
違いますよね。「右手でナイフを持ち」「左手小指に狙いを定め」「刃を近づけ」「一思いに(もしくは徐々に)切り落とす(切り落とせない)」の葛藤が有るはずですよね。

『HEAVY RAIN』は、QTEを通してプレイヤーとキャラクターを一体化させることで、その葛藤をゲームという制限の中でかなりの精度で再現することに成功している。私はそう感じました。リアルがそこに有ります。

これがQTE歯磨きだ!!!
これがQTE歯磨きだ!!!

やっぱり最初は「これQTEでやる必要ないだろ…」と思うわけです。何で自分がこいつの歯を磨いてやらなきゃならないんだと。

でも、これを一度受け入れると、不思議と自分が本当に主人公としてゲームの中で動いているような気分になってくるんですよね。没入感です。これは俺の歯磨きだ!
そこからは本当に面白い。いや、正直「QTEめんどくさ」はどこまで行ってもありますよ。それはしょうがない。
でも、現実でも動くのって面倒じゃないですか。ボタンを押すだけじゃ誰も歯を磨いてくれないんです。左右に。左右に動かさなければ。

轢いちゃう!
轢いちゃう!

序盤の一見不要な「QTEめんどくさい」が徐々に「俺がキャラとして動いている」の没入感に変わり、それが終盤の「アッヤバい!俺が死ぬ!」に繋がっていく。この構成は本当に見事でしたし、終盤は手汗が止まらなかった。
逆に言えば、この流れにハマれるかがこのゲームにおける評価の全てだと私は思います。

「QTE」というシステム自体、何かと批判されることの多いシロモノですが、このゲームをプレイした今となっては、「必要なQTEは存在する」と断言できます。

「あなた」はどう生きるのか?

「ゲームプレイは自由でなくちゃいけない、誰にも強制されるものではない」という持論を私は持っています。

ただ、このゲームに関しては特別で、皆さんには「自分はどうしたいのか」ということに徹底的に忠実になってプレイしてほしい、と思います。
「こいつは死なせたくないからこの選択肢はダメ」
「グッドエンディングっぽい方向に進みたいからからこっち選ぼ」
のような俯瞰した視点でのプレイは勧められません。

リアルに「飲まないと死ぬのでは?」という焦燥感

常に、「この状況で、今こいつ(主人公)である自分はどう行動するのか?」ということを考え抜いて、主観ですべての行動を選んでほしいんです。
その結果死ぬかもしれません。バッドエンドで終わるかもしれません。
でもそれでいいじゃないですか。「のめり込むこと」を何よりも優先したほうがよっぽどこのゲームを楽しめます。
感じろ!没入感!お前の息子がピンチなんだ!シャキッとしろ!

このレビューの中で何度かキーワードとして出していますが、「没入感」こそこのゲームのキモです。
是非このゲームにのめり込んで、メインキャラクターである「ネイサン」として取り乱すひとときを楽しんで欲しいんです。

私はそのあたり、若干グッドエンディングを頭にちらつかせながらプレイしたのでちょっぴり後悔しました。
もっと「今この瞬間」に集中してプレイすればよかったと。初回プレイで感情移入しすぎて、自分の中で「この事件は終わった」感が有るので、なかなか2周目をプレイする気になれないんですよね……

ですので、楽しみ方がわかった今5月に同スタジオから発売される『Detroit: Become Human』が楽しみでしょうがありません。オ、オデハアンドロイド……

(5/29追記)『Detroit: Become Human』のレビューを投稿しました。最高傑作なので是非プレイしてほしい。

【PS4】『Detroit: Become Human』レビュー – 紛うこと無きマスターピース、Quantic Dreamの到達点

というわけで『HEAVY RAIN -心の軋むとき-』、絶賛配信中!
ぜってぇプレイしてくれよな!

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